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『大菩薩峠』(だいぼさつとうげ)は、1935年(昭和10年)に製作され11月15日に公開された『大菩薩峠 第一篇 甲源一刀流の巻』(-だいいっぺん こうがいっとうりゅうのまき)に始まる、稲垣浩監督による3作の日本の長編劇映画のシリーズである。第2作と第3作は『大菩薩峠 鈴鹿山の巻・壬生島原の巻』(-すずかやまのまき・みぶしまばらのまき)として1936年(昭和11年)に製作、同時上映された。 == 略歴・概要 == 中里介山の未完の大作小説『大菩薩峠』の最初の映画化である〔大菩薩峠 、日本映画データベース、2010年1月21日閲覧。〕。当初は伊藤大輔が監督する予定であったが、企画から製作実現までに6年がかりとなり、企画が実現したときには伊藤が退社した後であった〔生誕110周年 スターと監督 大河内傳次郎と伊藤大輔 大菩薩峠 甲源一刀流の巻 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年1月21日閲覧。〕。結果、稲垣浩が山中貞雄・荒井良平両名を応援監督に得て、引き継ぐこととなった〔。山中が応援監督として参加することは、脚本に三村伸太郎が参加することとともに、稲垣が監督を引き受ける際の条件であった〔。 第1作に関しては、山中貞雄が荒井良平とともに「応援監督」として参加しており、現存する数少ない山中演出を観ることができる作品である〔生誕百年 映画監督 山中貞雄 大菩薩峠 甲源一刀流の巻 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年1月21日閲覧。〕。 稲垣の回想によれば、第1作『大菩薩峠 第一篇 甲源一刀流の巻』において、山中が演出したのは大衆シーンや立ち回り(殺陣)のある「凄ごみのある」シーン、特に「奉納試合」のシーンであり、稲垣が演出したのは「芝居がかったところ」、荒井はその「つなぎ」を演出したという〔。 『大菩薩峠 第一篇 甲源一刀流の巻』の上映用プリントは、ロシアで発見されゴスフィルモフォンドから2003年(平成15年)に東京国立近代美術館フィルムセンターに移されたヴァージョンが現存する〔。同ヴァージョンの上映時間は77分である。『大菩薩峠 鈴鹿山の巻・壬生島原の巻』の上映用プリントに関しては、同センターに所蔵されている〔所蔵映画フィルム検索システム 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年1月21日閲覧。〕が、玩具フィルムから復元された1分(97.02フィート)のフィルム断片のみ、それ以外は現存していない〔大菩薩峠 鈴鹿山の巻 壬生島原の巻 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年1月21日閲覧。〕〔生誕百年特集 映画監督 稲垣浩 、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年1月21日閲覧。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「大菩薩峠 (1935年の映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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